「空き家 マンション建て替え緩和」
政府は2016年度にも、古くなり空き家が目立つマンションについて建て替えを促す法整備の検討を政府は始めました。
■空き家「2025年400万戸」に抑制
空き家の再活用になどで増加を約100万戸抑える。
戸建てと集合住宅を合わせた使い道のない空き家数は2025年に500万戸まで増えるとみられていましたが、一連の対策により増加ペースを抑え、400万戸程度とする政府目標を近く公表するそうです。
政府は2016年3月、今後10年間分の住宅政策の基本指針「住生活基本計画」を閣議決定します。
計画には空き家数の目標や対策などを盛り込みます。
国土交通省によると2013年時点で全国の空き家819万戸のうち、売買や賃貸の対象にならず使われていない物件は約4割の318万戸あり、人口減などにより今後も増え続けると見込まれます。
マンションは、老巧化すると空き家が増える傾向にあることから、建て替えしやすくする施策を検討します。
区分所有法ではマンションの建て替えに所有者らの5分の4の賛成が必要で、意志を示さなければ「反対」と見なされます。
遠方に暮らす所有者らが決議に参加せず、建て替えがなかなか決まらないケースが多いといい、国土交通省は意志を表明した所有者らだけで決められるような法整備の検討を始めます。
マンションの建て替えは、1975年から2014年までで計250件にとどまっています。
今後の施策で2025年までにさらに250件の建て替えを目指します。
駅から1キロメートル以内で少し改修すれば住めるような条件のいい戸建てやマンションについては、売買や賃貸、建て替えなどで再活用すれば、需要が増え、空き家が減ると見込んでいます。
空き家をリフォームして耐震性やデザイン性が高まった場合には、政府が認証を与える制度も取り入れ、消費者の住み替えを促します。
流通する中古住宅の市場規模は2013年の4兆円から2025年に8兆円を目指します。