「持ち家を貸す方法とは」
Q1:空家になっている一軒家を人に貸して家賃収入をと考えております。 家を借りたいという人がいますが、契約書や重要事項説明等の作成があるので不動産屋さんに仲介してもらった方がよいでしょうか?
月々の家賃さえもらえればいいので、敷金、礼金、手数料などはなしで、自分で作成したいと考えています。
不動産屋さんを通さず人に貸すときに注意しなければならない点、連帯保証人の有無、どのような契約書を作成すればよいでしょうか?
A1:本来ならば契約書は無くても賃料をもらった時点で契約は成立します。 敷金は、入居後のトラブルを避けるために預かったほうが安心できます。
なぜならば家賃滞納、退去後の畳交換、建物に傷をつけられたり、その他修繕費がかかる場合が考えられるからです。
以上のように賃貸ですといろいろ問題が起きてくるのです。
礼金は家主さんの収入なのでもらわなくてもいいと思います。
契約書は、最初だけでも手数料を払って、不動産屋さんに仲介してもらい契約書を作成してもらったほうが安全です。
仲介料は賃料の一か月分に消費税です。 連帯保証人は承諾書に印鑑証明添付にて必要です。
重要事項説明書は不動産会社が仲介手数料をもらうために物件の概要を説明するためのものですから家主さんと直接取引するならば金額は発生しません。
Q2:家を貸したいと考えています。
転勤で新築1年の家を空けることになりました。
期限付きで貸すと家賃収入が減るそうです。
何年になるかはわからないのですが、どのような契約にするのがよいのでしょうか。
期限無しの場合、出て行ってもらいたいときにはどのようにすればよいのでしょうか?
A2:一般的な賃貸の場合、2年毎の更新、退去時の家主側からの申し出については6ヶ月前となる事が多いです。
また定期の場合は3年間くらいです。
※退去通告を家主側からは2ヶ月前にする。(1ヶ月前だと借り手がつきにくいため)
※2年毎の更新を1年毎にするか、3年間は定期にして、もし帰る雰囲気があなたになければ更新可とする。
その後は1年ごとの更新とかにする。 定期にしても家賃がそんなに減る事は無いと思います。3年定期であれば問題ないと思います。
Q3:田舎の家を貸したいのです。
少ない家賃でも、家の修理代は貸し主の負担になりますか?
無料なら一切の負担はありませんか?
A3:家は貸し主の所有物ですから、当然、建物などの維持に関わる修繕は、家主が負担するのが原則です。
しかし、それらの負担割合などを作成し、この通りで契約しますという取り決めも可能です。
ですが、固定資産税分の負担であっても有料での貸し借りとなり、賃貸借契約を取り交わし、一度貸し出せば、「正当なる事由」が無ければ、貸主からの一方的な解約はできません。
そういったことも踏まえて、検討されるようお勧めします。 借主は、その住居を借りて管理者となり、維持管理に努めるということです。
貸主は契約の取り決めに従って、借主から不具合等の報告を受けたら対応しなければいけません。
Q4:家を人に貸したいのですが、賃貸借契約作成は個人で出来ますか? 不動産の宅建の免許が必要ですか?
また不動産会社に依頼すると費用はどのくらいかかりますか?
A4:契約書の作成は個人でも可能です。
判らない場合は、弁護士や行政書士に依頼すれば直ぐに作成してくれます、 依頼額は20,000円~になります。今回の場合は、免許は不要です。
不動産屋に依頼すると、家賃月額の6~20%程度かかります。もしくは5~20万程の費用がかかると考えられます。
行政書士は代理人にはなれませんが、内容証明の作成や、裁判の手続き等サポートしてくれます。
不動産屋でも契約書も行政書士が作っている場合もあります。
また、費用は弁護士に依頼すると、行政書士の倍額程度またはそれ以上必要になるので、当初は行政書士でもよいかと思います。
注意すべき点は、個人間取引の場合トラブルが発生した時のことを考えると、保証人を立ててもらうことが良いかと思います。
Q5:家を貸したいと思っていますが、どのようにすればよいでしょうか? ちなみにローンは残っております。
A5:家を貸す場合、マンションと戸建てでは若干異なります。
戸建ての場合、不動産会社に登記簿謄本と身分証明書を持参して「不動産を貸したい」と言えば、媒介契約書を出してくれます。
そこで、家賃や敷金礼金、貸す際の特約などを書き記せば募集してくれます。 マンションの場合、マンションの管理組合の規約で、賃貸不可となっている物件もあります。
転勤などの事情なら考慮してくれる場合もありますが、そうでなければ、規約に抵触します。 他の住戸で貸している人がいないかを調べた上で、不動産会社に持ち込んだ方が良いと思います。
その他の流れは戸建てと同じです。 戸建て、マンションともに注意点として 期間限定でするのか、更新可能な契約にするのか。
(期間限定の場合、転勤の間だけ貸す専門の不動産会社があります) ローンがあるとの事ですが、自己所有目的の不動産ローンの場合、契約違反になります。
実際のところ銀行などは滞納などが無ければ黙認していますが、公庫などは賃貸契約をすると返還させられる事もあります。 戸建ての場合、庭木などをどうするのか、取り決める必要もあります。
目的にもよりますが、転勤などでローンの補填ならば、営業目的では無いので、家賃を抑えても独身の人に使ってもらった方が後々部屋の傷みも少なく、戻ってきたとき大規模リフォームの必要がありません。
単に貸すだけなら、ファミリーの方が長く借りてくれます。 最後に、税務署への確定申告が必要になります。